自身の通信より
一番効率的な勉強方法は、わからないところを友だちや先生に質問することだと思います。なぜなら、それには積極性があるからです。例えば、トイレに行きたくて我慢できないとき、本当にやばいときは、必死でトイレの場所を人に訊ねるでしょう。トイレに行きたくないときに、人にトイレはあっちだよと急に教えられても、トイレの場所なんてどうでもいい情報です。授業をなんとなく受け流しているのはこの状態に近いのかもしれません。人に質問するためには、まずは自分が困る必要がある。次に、「自分が分からないところはここだ」と分かりやすく伝える必要があるので、質問を整理する。その時点で新しい情報を頭に入れる準備ができているのです。トイレの場所がわからないからといって、あきらめることはできないでしょう。
教室にいるだけで、先生は職員室から来てくれて、授業をしてくれます。
英語なんて勉強したくない、数学は嫌いだなどと言っていても、外発的に勉強する機会はやってくるのです。
このような状況では、積極的に学ぶ姿勢の生徒が少ないのも当然です。
受験のために頑張る生徒もいますが、自分のために勉強してほしいというのは教師の願いでしょう。
しかし、勉強自体におもしろさを見出す生徒は少ないし、すでに目標が決まっていて、放っておいても学習を進める生徒も少数。むしろ、中学生から将来のやりたいことが決まっている生徒など、いなくて当然かとも思います。
一方で、できるようになることに喜びを感じるなど、成長を感じたい生徒はとても多いです。子どもたちの向上心は旺盛です。
そのきっかけづくりとして、大人が自分の経験や考えを示し、1人でも「なるほど、確かにそうかも、試してみよう」と思ってもらえることが大切だと思います。